生まれてから今までずっと、三重県の大台町に住んでいます。
田舎に暮らすというのは、大変なこともあります。
特に若い時は、仕事に一生懸命でしたから、
もっともっといろんな仕事がしたいと思って、
一度松阪に土地を買ったこともあるんです。
住むのは大台町が良かったんですが、
松阪にも工場を持っても
いいかなと思ったんです。
でも、仕事がどんどん忙しくなって、
とうとう松阪に出る前に、
その土地を売って欲しいという方が現れて、
結局ずっと大台町の、
この工場で仕事をしています。
もし松阪に行ったとしても
忙しくしていたんじゃないかなと思いますが、
大台町にずっと暮らして、
良かったなって思います。
近所に荻原神社というところがあって、
その神社の遷座祭の時に、
当時氏子総代をさせていただいていたこともあったり、
お世話になっている神社さんに
何か恩返しがしたいなあと思いましてね、
鳥居を奉納させていただきました。
宮司さんとは
ずっと親しくさせていただいております。
遷座祭は大抵20年に一度と言われていますが、
この先30年でも40年でも使えるように、
しっかり仕事をさせていただきましたので、
末長く使っていただけたらと思います。
「橋を叩いて渡る」っていう言葉があるでしょう。
僕はね、その橋だけじゃなくて、
その先に何があるかわからなくても、
取り敢えず突っ走って行っちゃうこともありますよ。
でもね、どうしてか分からないけど、
自分で「これはいける。」って思ったことはね、
案外スムースに行くものなんですよ。